ディージェイとも言う。ディスクジョッキーとはディスク(レコード)をジョッキー(乗りこなす人)という意味で、1960年代ごろまでDJといえば、ラジオでレコードをかけておしゃべりする人のことだった。50年代のロックンロール興隆期のアラン・フリード、70年代の映画「アメリカン・グラフィティ」に登場したウルフマン・ジャックなどがよく知られている。しかし70年代後半のヒップホップの誕生以後は、2台のターンテーブルで複数のディスクの音楽を巧妙につなげたり、回転しているディスクをスクラッチしたり、さらには電子音を加えたりしてサウンドの部分を作り出す人をDJ(ディージェイ)と呼ぶようになった。一方、ジャマイカではサウンド・システム (sound system)と呼ばれる野外ディスコで、カラオケ・ディスクにあわせてトースティングする(しゃべるようにうたう)人を70年代からDJ(ディージェイ)と呼んでいた。ヒップホップDJの先駆者クール・ハーク(Kool Herc 1955~)はジャマイカ系で、サウンド・システムがヒップホップの誕生に影響を与えたことは歴史的な事実だが、DJと呼ばれる人の役割は両者では異なるので注意。