音楽祭には様々な形式のものがあるが、音楽フェスといえば、各種のアート、ワークショップ、ティーチ・イン、マーケットなども含めて行われる総合的なお祭り形式の音楽イベントを指すことが多い。音楽フェス流行の口火を切ったのは1997年の「フジ・ロック(FUJI ROCK FESTIVAL)」で、以後、「ライジング・サン(RIGING SUN ROCK FESTIVAL)」「サマー・ソニック(SUMMER SONIC」」「ロック・イン・ジャパン(ROCK IN JAPAN FESTIVAL)」など、ロックを中心とした夏の大規模フェスティバルとして定着している。他に93年から始まった「横濱ジャズ・プロムナード」、2005年から始まったクラシック中心の「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)・オ・ジャポン」など、町(街)おこしと結びついた音楽フェスも各地で行われている。21世紀に入ってCDの売り上げは長期低落傾向が続いているが、音楽を楽しむ人が減ったわけではない。日本のコンサートプロモーターズ協会56社による12年の統計では、08年(52社)に比べて、公演回数、観客動員数、総売り上げは、それぞれ約29%、43%、59%増。協会が関与しないフェスティバルも数多く行われている。