2013年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の人気は、ドラマにとどまらず、音楽にも及んだ。音楽を担当したのは福島育ちの大友良英。大友は1990年代からターンテーブルとギターを使った即興音楽やジャズ、ノイズ・ミュージックによってヨーロッパで知られていたが、94年に中国の田壮壮(ティエン・チュアンチュアン)監督の「青い凧」の音楽を手がけて以降、映画やテレビの音楽の分野で活躍。「あまちゃん」の音楽を担当したことで、日本国内でも一躍脚光を浴びた。また、録音にライブハウスやスタジオで活動中の知る人ぞ知るミュージシャンが数多く参加したことでも注目された。劇中で歌われた「潮騒のメモリー」は2013年を代表するヒット曲になった。