1960年代後半にアメリカのニューヨークで生まれたラテン系のダンス音楽。ニューヨークでは50年代までキューバ系のマンボ、チャチャチャ、ソンなどのラテン音楽がさかんだった。しかし59年のキューバ革命でアメリカとキューバの国交が断絶すると、プエルトリコ系住民を中心にしたニューヨークのカリブ海出身者のコミュニティーで、キューバ音楽にリズム&ブルース、ジャズ、プエルトリコのボンバ、ドミニカのメレンゲなどさまざまな要素をミックスした音楽が生まれ、それがサルサと呼ばれるようになった。サルサとはソースという意味。キューバでサルサに相当する音楽は、ティンバと呼ばれている。主なアーティストにファニア・オールスターズ、チャーリー&エディ・パルミエリ、セリア・クルース、ルベン・ブラデス、オスカル・デ・レオンなど。90年代には日本のオルケスタ・デ・ラ・ルスも人気を集めた。21世紀に入ってからもマーク・アンソニー、スパニッシュ・ハーレム・オーケストラなど数多くのアーティストが活躍。いまではサルサを演奏するバンドは世界各地に存在する。主な曲に「デスカルガ・ファニア」「キンバラ」「ペドロ・ナバハ」「エル・カンタンテ」「サルサに国境はない」など。