大音量の重金属的なサウンドで演奏されるロック。1960年代後半に硬質なリズムとギター・サウンドを強調した大音量のハード・ロックが生まれたが、その中からリズムの重量感やギターの金属音などを強調した、様式度の高いものがヘビー・メタルと呼ばれるようになった。70年代後半以降は、スピードやサウンドやボーカルの多様化が進み、スラッシュ・メタル、ブラック・メタル、グラム・メタル、デス・メタル、フォーク・メタルなど数多くのサブジャンルが生まれた。それに応じて、ヘッドバンギング(長髪を振り乱して頭を上下させる)やモッシュ(ステージ前のおしくらまんじゅう)など、ライブ会場でのファンの行動や衣装も様式化されている。ブラック・サバスやレッド・ツェッペリンが先駆的存在とされ、ジュダス・プリースト、モーターヘッド、アイアン・メイデン、モトリー・クルー、メタリカ、ドリーム・シアターなどが枠を広げた。アンダーグラウンドなグループも無数に活動している。