楽器の音や歌声などを多数のトラック(音源またはその入れ物としてのテープやファイルなど)に録音・記録したものの音質のバランスをとったり、エフェクト(→「エフェクター」)をかけたりしながら作品にまとめる作業。数多くのトラックに個別に録音された音源を、例えばステレオ用の場合なら、2トラックにまとめるが、通常はそこでトラック数が減るため、ミックス・ダウンやトラック・ダウンとも呼ばれる。その録音テープやファイルは、マスター・テープやマスターと呼ばれる。レゲエでは、ミキシングの際にボーカルや演奏を省略したり、過剰なエフェクトをかけたりして、ダブ(Dub)と呼ばれる一種のカラオケを作ることもよく行われる。ダブ・ミックスと呼ばれるその手法は、1980年代以降のポピュラー音楽のミキシングに大きな影響を与えた。