誰もが視聴でき、簡単な登録で動画を投稿できるインターネット上のサービス。YouTube、ニコニコ動画などが有名で、2006年ごろから急速に広まり、17年6月22日付YouTube公式ブログによれば、全世界視聴回数は月間15億ビューにになるという。著作権を考慮していない投稿に対する批判は尽きないが、音楽を巡っては、アマチュアの作品も含めて、投稿映像がヒットやデビューに結びつく例が多く、宣伝用に活用するアーティストも多い。過去の音楽遺産についても、20世紀前半の映画の場面からSP盤の再生音源まで無数の投稿があり、未整理・未完成ながら一種の図書館的アーカイブ機能を持つに至っている。有料のビデオ・オン・デマンド、音声だけを共有するものなども含め、インターネットを使った動画共有サービスの普及は、21世紀の音楽制作や音楽産業の構造に大きな変化を促しつつある。