小学館の女性ファッション誌「プレシャス(Precious)」の成功例をメンズに発展させたメンズマガジン。「こだわる男のモノ語りマガジン」とうたうように、「プレシャス」の「名品」シリーズなどをメンズで試み、「ちょいワル」の流行語を生んだ「レオン(LEON)」路線とは異なる、正統派で格調のあるメンズマガジン分野を切り開いた。2010年には、女性誌から派生した男性誌の創刊が相次ぎ、集英社「リー(Lee)」の読者の夫に向けた「メンズリー(Men'sLEE)」、マガジンハウス「ハナコ(Hanako)」の男性版「ハナコフォーメン(Hanako FOR MEN)」が季刊として創刊された。「メンズプレシャス」がコンサバティブな男性像を描いているのに対し、ほかの2誌創刊の背景には男性の価値観の変化が見られる。育児に積極的に参加し、子育てを楽しむ「イクメン」「パパ男子」の増加、それに伴い生活へのこだわりが強まり、インテリア、料理、ファッションなど上質な日常生活を送るための情報が女性誌同様に提案されている。