1968年パリ生まれのファッションデザイナー。フランス屈指の名門校で、グランゼコールの一つであるパリ政治学院を卒業。その後ルーブル学院で美術史を専攻。10代で服を作り始めたが、正規のファッション教育は受けていない。ジョゼ・レヴィのファッションディレクターを務めた後、94年から97年まで、アタッシェ・ド・プレス(アパレル企業、ブランドのプレス代行者)のジャン=ジャック・ピカールのもとでアシスタントを務める。97年、無名に近かったにもかかわらず「イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ オム」のアーティスティックディレクターに指名される。2000年に、グッチによるイヴ・サンローラン買収劇が起こり、デザイナー交代のためイヴ・サンローランを去る。01~02秋冬コレクションより「ディオール オム」のクリエーティブディレクターに就任。大胆でスリムなシルエットと黒を多用した作風は、セクシーで着る人を選び、カール・ラガーフェルドをして「ディオール オムを着られるようにダイエットした」と言わしめたほどメンズに新風を巻き起こし女性ファンも獲得した。07年にディオールの任期満了。その後、ロサンゼルスに渡ってフォトグラファーなどの活動を行っていたが、12年再びイヴ・サンローランのクリエーティブディレクターに就任。メンズ、ウィメンズの両方を統括する。イヴ・サンローラン側は、従来のブランド名から、イヴの名前を外して「サンローラン」に変更するなど、三顧の礼を尽くしてエディを迎え入れた。