ファッションデザイナー。正式名はホアン・カルロス・アントニオ・ガリアーノ・ギレン。1960年、イギリス領スペインのジブラルタル生まれ。6歳でロンドンに移住。84年にセントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アートのモード科を首席で卒業。その後ロンドンの老舗セレクトショップのブラウンズ(Browns)と5年間の契約を結ぶ。85年にロンドンコレクションにデビュー。89年パリ・オートクチュール協会の招きで、パリでコレクションを発表。91年よりコレクション発表の場をパリに移す。96年春夏より、ジバンシィ(GIVENCHY)のデザイナーも兼任するが、2回のみの発表で終了。97年春夏のオートクチュールより、クリスチャン・ディオールのデザイナーに抜擢(ばってき)。以来13年間、繊細かつ華麗な作風と独特なパフォーマンスで、ディオールのスターデザイナーとして君臨する。2011年2月、コレクション直前に、アジア人、ユダヤ人蔑視差別発言で警察に拘束。ディオールを解雇される。自身のブランドであるガリアーノからも解任され、09年に受章したレジオンドヌール勲章も剥奪(はくだつ)された。14年に、パリのメゾン・マルタン・マルジェラ(Maison Martin Margiela)のクリエイティブディレクターに就任。15年秋冬からコレクションを発表する。ディーゼル( DIESEL)のオーナーであるレンゾ・ロッソ(Renzo Rosso)の持ち株会社オンリーザブレイブが起用したかたちだが、これからの去就、活動に大きな注目が集まっている。