フライトジャケットの一種。冷気を遮断するナイロン素材、襟、袖(そで)、裾(すそ)がリブニットで保温性に富み、左右にフラップポケット(ふた付きポケット)があり機能性に優れている。この数シーズン、テーラードジャケットの人気がダウンするとともにブルゾン人気が上昇、バイカーズなどに続いてMA-1がレディース、メンズともに人気を呼んでいる。カジュアルだがドレスダウンし過ぎないスポーティーさが受けている。また同様にトラッドのスタジアムジャンパーも、清潔感と「きちんと感」のあるブルゾンとして、男女ともに人気上昇中。本来はグラウンドやスタジアムでスポーツ選手が着る防寒着としてデザインされた。身ごろと袖を色違いとし、胸元に大きなアルファベットレターを貼り付けたり、背中にネームを入れたりして、所属チームなどを表した。現在の市場では、そういったディテールを取り除いた2色使いのスタジアムジャンパー(通称スタジャン)が主流になっている。この1年で人気急上昇を見せているのが「スカジャン」だ。より装飾性を強めるファッショントレンドの中で、サテンの光沢、大きく精緻(せいち)で派手な刺繍(ししゅう)など、スポーティーに羽織れるアイテムでありながら過剰なほどの装飾性が、新鮮と受け止められている。もともと第二次世界大戦後、横須賀に駐留したアメリカ軍兵士たちが、自分のジャケットに和風の刺繍を入れてもらったのがはじまりで、日本発祥のアイテムといわれ、スーベニールジャケットと呼ばれていた。名前の由来も「横須賀ジャンパー」の略、柄行きにスカイドラゴン刺繍が多く施されることから「スカイドラゴンジャンパー」の略との諸説がある。2016年春夏コレクションでは、パステルカラーに花刺繍、ピンバッジを付けたポップな着こなし、コンパクトにまたはビッグサイズにとラグジュアリーに変身して、世界中のコレクションに登場した。