カナダのアウトドアブランド。伝説的なウエアを開発し、高機能の防寒ブランドとしてアイコニックな存在となっている。2010年代に入り、軽量だが激しい運動や厳しい気象条件に適した製品を開発。旗艦店の相次ぐオープンなども後押しし、スポーツブームに乗って人気が上昇している。1957年サム・ティックが首都トロントに、前身であるスノーモービルウエア専門の「メトロ・スポーツウエア」を設立。70年代に大容量のダウン充填機を発明したことで、一時代を築き「スノーグース」設立。80年以降、南極の基地で働く人のためのパーカ「ビッグレッド」を開発、以降定番となる。ローリー・スクレスレットがカナダ人初のエベレスト登頂を達成した時も同ブランドの特注パーカ「ビッグマウンテン」を着ており、のちに「スクレスレットパーカ」として発売。94年「メイド イン カナダ」にこだわることを宣言。現在の「カナダグース」に社名変更。2000年以降は、北極探検・犬ぞりレースなどを支援。レースが歴史的な勝利を重ねたことでさらに名声が高まった。寒冷地での映画撮影の公式ユニフォームにも度々用いられ、知名度は一般的にもアップ。07年に創立50周年を迎えた。北極圏にリソースセンターを開設、イヌイット族へ素材の無償提供など、社会貢献も行っている。14年、連邦政府からカナダのアパレル産業における労働市場の6%を雇用しているとの認定を受け、カナダを象徴するブランドとなった。なお17年3月決算は増収増益。売り上げは3期連続の2ケタ成長を記録している。15年日本では株式会社サザビーリーグが独占販売契約を締結。17年には旗艦店がオープンし、0℃以下まで体感できるフィッティングルームが設置され、話題を呼んだ。