肌の弾力をつかさどる皮膚の真皮中に、2%しか存在しないが、コラーゲンとの共生で皮膚の構造を維持している。エラスチン、ミクロフィブリル、フィブリン5というたんぱく質で構成される。このうちフィブリン5は平滑筋に特異的に発現する遺伝子の一つとして、1999年に見つかった分泌たんぱく質。2002年に「NATURE」誌で、肌の弾力のメカニズムにおいて、フィブリン5がないと弾力線維が形成されず、肌のたるみを誘導するという事実が発表された。05年には、資生堂の研究で、フィブリン5は20~30代から減少し始めること、その大きな要因は紫外線であること、弾力線維の再生にはフィブリン5を高めることが重要であることが分かっている。この弾力線維の研究は、再生医療の可能性や老化防止への手がかりとして、医療分野でも注目されている。