地域の歴史や文化などの知識を問う検定試験。東京観光財団と東京商工会議所が行う東京シティガイド検定は2003年から始まり、この種の検定では同年9月の博多っ子検定と並んでもっとも古いものの一つ。合格者の有志が始めた「東京シティガイドクラブ」は、ボランティアで都内のまち歩きを案内する。ブームの火付け役となったのが、04年に始まった京都・観光文化検定試験(京都検定)。受検者は毎回1万人前後で、06年秋にはジュニア京都検定も始まった。このほか札幌、会津、金沢、彦根、岡山、宇和島、長崎、鹿児島、沖縄など、全国で100を超す勢いで増えている。これにあわせて、検定主催者が発行する公式テキストをはじめ、受検のための各種参考書、携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」の学習ソフトなども多数登場している。そうした中で、悪質業者や不正を排除する必要性も指摘されており、文部科学省は、試験の質を評価するガイドラインを作る方針を固め、08年10月には試案が発表された。