国際線の航空運賃には正規運賃(ノーマルフェア)のほかに特別運賃として、パッケージ旅行向けのIT運賃(IT=inclusive tour 包括旅行)と個人用の正規往復割引運賃であるPEX運賃(ペックスうんちん)がある。正規運賃は出発地の航空会社のコストに基づいて計算され、各国の航空会社が加盟するIATA(国際航空運送協会)が決定、発着両国の政府が認可するが、結果的にはどの航空会社を使っても正規料金は変わらない。一方特別料金は航空会社が独自に設定できる。IATAが決めた上限に対し、IT運賃は任意に、PEX運賃は上限の7割までの範囲で任意に決められる。いわゆる格安航空券と呼ばれるものは、売り上げに応じて航空会社から旅行会社に支払われる販売奨励金が、個々の運賃に還元される形で値引きされたものである。国内線の料金にも普通運賃と割引運賃がある。割引運賃には、往復割引、特定便割引、早期予約割引、誕生日割引など、航空会社によってさまざまなものが導入されている。搭乗距離に応じて無料航空券などを提供するマイレージサービスも各社が導入しており、クレジット会社やホテルなどと提携するなど、サービス合戦を繰り広げている。