2008年6月、イタリア・フィレンツェの世界遺産「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」に岐阜市立女子短期大学の学生6人が書いた落書きが観光客によって見つけられ、大学は謝罪、学生と引率教員を厳重注意処分とした。その後同聖堂では茨城県の高校野球部監督や京都産業大学の学生の落書きも見つかり、それぞれ処分されている。この事件をきっかけに国内の文化財でも次々に落書きが見つかり、問題になった。例えば、近代化遺産として初めて国の重要文化財に指定された旧信越線碓氷峠の「碓氷第三橋梁(通称・めがね橋)」では、橋脚部分のレンガに釘やナイフで彫り込まれた落書きが、世界文化遺産の熊野古道にも、スプレーによる10カ所以上の落書きが確認されている。