ネコ科を終宿主とする原虫症の一つ。ほとんどの哺乳類が中間宿主となる。トキソプラズマ原虫(toxoplasma gondii)が原因である。感染経路は、感染している動物の生肉あるいは加熱不十分の肉を食べたり、汚染された手指、食器を通じての経口感染のほか、ネコの糞便中に存在するオーシスト(虫体)の吸引感染もある。ヒトを含む哺乳類、鳥類に感染しているが大部分は不顕性感染である。日本においても成人の全年齢層で20~30%以上が不顕性感染している。母親の感染が胎児に影響する先天性トキソプラズマ症は、死産や流産など重篤な病状が現れる。