ペットの火葬や葬儀を行う業種。一般には動物霊園、ペット霊園などと呼ばれる。大正時代から存在したが、普及し始めたのは高度成長時代以降。ペットを家族の一員として大切にする風潮の高まりとともに、近年ますます増加傾向にある。数頭をいっしょに火葬する合同火葬、1頭ずつ火葬する個別火葬、飼い主が立ち会える立ち会い火葬などがあり、納骨堂や墓地を契約することもできる。最近では、人と同じ墓地に埋葬できる霊園もある。ただ人の場合と違って、動物の火葬や埋葬については法律がなく、各自治体の条例による規制があるのみ。そのため、出張して車の中で火葬をする移動火葬車が住民とトラブルを起こしたり、火葬すると偽って死骸を山林に捨てるなどする悪質業者が出たりしているのが現状。環境省は、ペット葬祭業の規制についての検討を始めている。また、2010年8月には「日本動物葬儀霊園協会」が発足、業者自ら資質向上、信頼向上を目指す動きもある。