2種類の純血種を意図的に交配させて生ませたイヌのこと。コッカースパニエルとトイプードルをかけ合わせたコッカープー、チワワとダックスフントをかけ合わせたチワックス、パグとビーグルをかけ合わせたパグル、ゴールデン・レトリーバーとプードルをかけ合わせたゴールデンドゥードルなどさまざま。もとは1988年にオーストラリアで、ノンアレルギーの盲導犬として抜け毛の少ないイヌ、ラブラドゥードル(ラブラドールとプードルを交配)をつくったことに端を発する。ラブラドゥードルについては遺伝子疾患などを考慮した両親犬の認定などもあり、オーストラリアでは新しい品種として認められる動きもあるが、一方でデザイナードッグという言葉と流行を生み出す結果となった。ユニークで珍しい形態に人気があるが、異品種どうしをかけ合わせた「雑種」を故意に生ませることや、利益のために遺伝学を無視するブリーダーが増加していることを危惧する声も多い。期待する形態を持たずに生まれた場合や流行が終わった場合のイヌの処遇について、動物愛護上の問題もあるとして賛否両論がある。