人に飼育されている動物は、人に与えられた環境の中でしか生きることができず、自らの生理的・社会的・行動的・心理的要求を自らが満たすことはできない。故に、人は飼育下にある動物(家畜・ペット・実験動物・動物園動物など)に対して、できうる限り快適で苦痛のない暮らしを与えなくてはいけないという思想。イギリスの畜産動物福祉検討委員会が、家畜の劣悪な飼育管理に対して提言した「五つの自由/5Freedom」が国際的な動物福祉の基本となっている。五つの自由とは、1.渇きや飢えからの自由、2.不快からの自由、3.苦痛や傷害・病気からの自由、4.正常な行動を表現する自由、5.恐怖や抑圧からの自由、が挙げられる。