飼い主にとって好ましくないペットの行動のこと。飼育するペットの行動に悩みをもっている飼い主は多いが、飼い主がその行動を問題視することによって、問題行動となる。しかし、飼い主に問題視されるペットの行動・反応のほとんどは、ペットにとって自然な行動である。先天性疾患や疾病(脳・眼・内分泌系など)の結果として、問題行動と思われている行動もあるが、ペットにとっては正常行動である場合がほとんどである。イヌにもっとも頻繁にみられる問題行動は攻撃性(イヌの咬み癖など)であるが、その解決には、攻撃性のタイプや攻撃行動に影響を与えている因子などを分析したのち、行動治療やアドバイスを行うことが重要である。ネコでは、排尿に関することが問題視されることが多い。なお、不安症や恐怖症のような神経症的疾患には薬物が投与される場合もある。問題行動の予防は、適切な環境、適切な飼い主との関係、適切なトレーニングである。