本来は、水耕栽培の意で、植物に必要な養分を溶かした培養液で栽培すること。ハイドロボール(粘質土を高温で発泡させて焼いた発泡煉石)を培地に用いてミニ観葉植物などを植え、水をためた容器で栽培、管理、観賞する容器栽培も指す。この方式では培地にハイドロボールを使い、容器の底にイオン交換樹脂(肥料入りもある)やケイ酸白土(ミリオン)を入れることにより、水が腐るのを防ぐことができる。また、オーストラリアで開発されたスマートポットは、2層になったポットの隙間のタンクから、特殊なバルブ(特許取得済み)を通して人工土壌のパーライトに注がれる養液で栽培する方式で、電力を使用せず、1~2週間は水やりの手間がかからないという。一方、養液を入れたタンクの上に敷いたマットの毛細管吸引作用で、鉢の底から水やりする底面吸水方式のセットも家庭用に売り出されている。ハイドロカルチャーは土壌を使わないので清潔で、土壌中の虫や病気などの被害を受けにくい利点もある。半面、肥料入りのイオン交換樹脂を使わなかった場合は、ハイドロカルチャー用の培養液を使い、養分補給する。室内でハイドロカルチャーを行うにはドラセナ、パキラなど日陰でもよく育つ観葉植物が向く。