整枝とは、理想の樹形を維持するために、無駄な腋芽(えきが/わきめ)を取り去ったり、伸びすぎた枝を短く切り落としたりして樹形を整え、残った枝の生長、開花、結実がよくなるようにすること。一方剪定とは枝を切ることで、整枝のための一作業であり、両者を合わせて整枝剪定とも言う。整枝の用語は草本植物にも用いるが、剪定の用語は果樹、花木などの木本植物でしか使用しない。整枝剪定の目的は、(1)毎年継続して果実を効率的に生産するために、栄養生長と生殖生長とのバランスを維持するため(果樹)、(2)過繁茂を避け隅々まで日光がよく当たるようにして生産効率を上げるため(果樹、野菜、花)、(3)庭木をいつまでも美しい姿に保ち、庭全体のバランスを維持するため(庭木)、(4)病害虫の繁殖を予防するため(果樹、庭木)、(5)冬場の日当たりを確保するため(庭木)、などである。剪定作業には切り戻し、切り返し、枝抜き、刈り込みなどが、草本植物の整枝作業には芽かき、葉かき、ピンチ(摘心または摘芯)、誘引等がある。