元来、地形や立地により地上波テレビ放送の電波が届かない難視聴地域(poor reception area)をカバーするための、有線(ケーブル)を用いたテレビ放送サービスだったが、近年では、多様化した各種デジタル放送を一本化して受信する手段として注目されている。各家庭で複数の受信設備を設置する必要がなく、契約も簡略化できるなどのメリットがある。デジタル放送の送信には、(1)放送に用いられる電波をそのままCATV網で伝送し、各家庭の地上デジタルチューナーまたは同チューナー内蔵テレビで視聴するパススルー方式(pass-through)と、(2)放送用の電波を一度CATV用に変換し、各家庭のCATV受信端末であるセットトップボックス(STB ; set top box)で映像信号に変換後、テレビに外部入力として接続をするトランスモジュレーション方式(trance modulation)がある。