画面となるスクリーンの前面から投影する映写機。単にプロジェクターとも呼ばれる。映像を作り出す部品によって、比較的手軽な価格で一般的な透過型液晶(透過型LCD ; transmissive liquid crystal display)タイプ、画質面で優れ高級タイプとされる反射型液晶(LCOS ; liquid crystal on silicon)タイプ、半導体の上に形成したミラーにより、明るくキレのよい映像が特長のDLP(digital light possessing)タイプなど、「画素型」と呼ばれる、画素を縦横に整然と並べて映像を再現する方式が主流。光学的に画面を拡大するため、投射距離により300型(画面の対角線が300インチ≒762センチ)程度の映像も得られる点で、各種薄型テレビと異なる特徴を持つ。弱点としては、部屋を暗く保ったり、テレビを視聴する際はチューナーを別途用意したりする必要があるなど、日常のテレビとして使いづらいほか、光源となるランプには寿命があり、3000~8000時間程度で交換する必要がある。100V型以上の大画面で、映画を鑑賞するような用途に向いている。最近では、高輝度化されたLEDを光源とするタイプが登場し、低消費電力、低発熱、小型化により、手のひらに載るほどの超小型で携帯可能な製品も登場し、用途が広がりつつある。