地上波アナログテレビ放送から地上デジタル放送への移行にともない、空いた電波のVHF帯(90MHz~108MHz、207.5MHz~222MHz MHzはメガヘルツ)のうち、1~3チャンネルで使っていた90MHz~108MHzを使った新しい放送サービス。VHF帯の低い(Low)方を使うので、「V-Low(ブイロウ)」と称する。FMラジオ局が中心となり、主にスマートフォン、タブレットパソコン、カーナビ、デジタルサイネージなどに向け、ラジオのデジタル化や、地域の防災情報伝達などを扱う新しいメディアを目指す。インターネット通信を併用したデータ放送、インターネットによるサイマル放送(simulcast 本放送と同じ番組の並行放送)など、放送と通信の融合も視野に入れる。具体的には、エフエム東京が中心となって設立したBIC社が、2016年3月に、東京・大阪・福岡で新放送サービス「i-dio(アイディオ)」を開始。
ちなみに、207.5MHz~222MHzを使った「V-High」は、テレビ局各社とNTTドコモの協業による、エンターテインメントを中心としたスマートフォン向け放送局「NOTTV(ノッティービー)」が12年4月に本放送を開始したが、16年6月30日に終了すると発表している。