映像を構成する画素サイズの微細なMEMS(micro electro-mechanical systems 微小電気機械システム)による鏡やシャッター構造をもつ映像装置の総称。最近話題になっているのは、MEMSシャッターディスプレーで、カラーは赤緑青3色のLEDを切り替え、明暗は時間当たりのシャッターの開放時間を調整して表現する。液晶ディスプレーに比べてカラー表現にフィルターを用いないため、光源光の利用効率が高く、低消費電力で明るい映像が得られるほか、斜めから見ても色味の変化が皆無であるなど視野角特性にも優れる。スマートフォンやタブレットパソコンなど、バッテリーで駆動する携帯機器において、バッテリーの小型化と長時間駆動に有効な映像表示技術として注目が集まっている。ほか、DLP(Digital Light Processing)方式のプロジェクターの心臓部で映像を作り出すテキサスインスツルメンツのDMD(Digital Micromirror Device)も、半導体素子上に画素数分の可動鏡を備えた構造で、MEMSディスプレーの一種である。