厳密な定義はないが、身に着ける小型の電子機器を「ウエアラブルデバイス(wearable device)」と称するのが一般的になり、耳に装着して音声で情報を得るイヤホンのような端末を、「聞くことができる(ヒアラブル)」という意味合いから、ヒアラブルデバイスと呼んでいる。イヤホンとの違いは、音楽を聴くだけでなく、音声で操作することができ、音声で情報を得られる点である。たとえば、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のメッセージやメールなどを読み上げてくれたり、音声で返信したりすることができる。そのほか、地図アプリと連携しての音声ナビゲーションが実用レベルに達すれば、スマートフォンの画面を見たり指で操作したりする手間を少なくでき、社会問題となっている「歩きスマホ」の解消にもつながるだろう。ヒアラブルデバイスは、スマートスピーカーのイヤホン版ともいえ、急速に普及すると見る向きが多い。多言語の同時通訳なども、ヒアラブルデバイスに期待される用途だ。