交通事故などの衝撃を感じ取ると、運転席から見えた事故前後のシーンを映像等のデータとして記録する装置。事故原因を科学的に分析するのに利用できる。国土交通省の調査では、(1)交通事故の瞬間が記録されるという緊張感が生じることで安全運転および交通事故抑止が期待できる、(2)交通事故が発生した場合に正確な原因分析が可能となり事故処理にかかる時間やコストが削減できる、(3)急加減速等のデータを採取することでドライバーへ環境にやさしい運行を指導できるとともに燃費向上が期待できる、などの効果が得られたと報告している。すでに一部のタクシー会社など業務用途では導入が進んでおり、最近では一般向け製品も登場して注目され始めている。しかし、国土交通省が導入を推進しているものの、現行の法律では裁判の証拠とはされないとの説が流布し、実際は証拠採用された例もあるのだが、普及はあまり進んでいないのが実情である。