深刻な排気ガス問題の解決を図るため、EU(欧州連合)の執行機関欧州委員会が定めた規制。1992年の「ユーロ1(EURO1)」に始まり、96年に「2」、2000年に「3」、05年に「4」と移行して、09年からは「ユーロ5」、14年からは「ユーロ6」が導入される。07年12月には、ユーロ圏内で販売されるすべての新車を対象として、自動車の1キロ走行当たりのCO2排出量を現状の平均約160グラムから130グラムに引き下げることを12年に義務付ける規制法案を発表。これをクリアしない場合は、1台当たり1g超過するごとに20ユーロ以上の制裁金を科すとした。しかし、08年半ばに景気が後退局面に入ると、燃費効率の劣る高級車を生産するメーカーが、相次いでこの規制案をクリアしないことを表明。そうした状況を踏まえ、EUでは08年12月、上記のCO2排出量規制導入を一部延期し、改めて20年に現状比で約40%(160グラムを95グラムへ)削減する新たな規制案に合意している。