鳥の羽根や動物の毛を使い昆虫に似せて作ったフライ(毛針)でサケ、マス、ヤマメ、イワナなどの魚を釣る方法。日本にも古来から毛針を使うテンカラ釣りがある。フライフィッシングはヨーロッパで起こったとされる釣りで、重りは使わず、ライン(道糸)の重さとロッド(釣りざお)のしなりでフライを目的のポイントに飛ばすのがほかの釣りと違う点である。フライは水生・陸生昆虫、魚類などを模したもの。季節、天候、水温などにより魚が捕食する昆虫の種類やライフステージ(幼虫、亜成虫、成虫などの成育段階)が異なるため、フライの選択によって釣れ方が違ってくるという、非常にデリケートな要素を持った釣りである。エサを使わないスマートなスタイルから人気が高いが、その半面難易度の高い釣りという印象が強かった。そこで、その技術や昆虫の知識などを教えるフライフィッシング教室が、近年ショップやメーカーなどの主催で開催され、人気を博している。糸の結び方、フライを投げるキャスティング方法、エサとなる昆虫の習性などを教える教室で、若者よりも時間や金銭にゆとりがある 40~50歳代の世代が中心になっている。難しいが故の人気ということか、徐々に広がりつつある。