東京・警視庁が2011年10月28日に発表した自転車専用レーン。同月25日、警察庁が各都道府県警本部に出した自転車の安全走行に関する通達を受けたもの。11年に全国で発生した自転車と歩行者の事故のうち、都内で発生したものは1039件で、約4割を占めている。そこで警視庁は、自転車の原則車道走行を促すため、自転車の通行場所を明示し、青色でカラー舗装をすることとした。レーンは車道の左側で、幅は約0.5メートル、青地に自転車運転者のイラストと進行方向を示す三重の矢印(自転車ナビマーク)が、白く描かれる。歩道の幅が3メートル未満で車道の幅員に余裕がある駅周辺の幹線道路などについては、2012年1月より順次実施する。ただ、自転車運転者が走行ルールを守らないという実態はあるものの、都内では幅員の狭い車道や車道への違法駐車なども目立ち、安全な自転車走行を妨げているのも大きな問題。そのため11年12月に発表された警視庁の「自転車総合対策推進計画」では、車道通行を妨げる違法駐車の取り締まりや、安全な走行が望める「推奨ルート」の提示、安全教育などを併せて推進。原則車道走行も強制ではなく、「歩道内徐行」の励行などで歩行者との共存を図ることとなった。