直訳すると「仮想移動体サービス事業者」。携帯電話など無線通信サービスの免許を持つ企業(通称・キャリア)は、世界各国で数社に限られているのが通例(日本の場合はイー・モバイルを加えて4社)である。そのキャリアが持つインフラを借り受けて、無線通信サービスを提供している事業者のこと。顧客となる企業と契約し、通話やメールの公私利用を区分請求するなど、既存のキャリアではできない、きめ細かいサービス、特にコスト管理などの用途で使われてきた。しかし、2007年秋にソフトバンクとディズニーの提携が発表され、エンターテインメントビジネスとMVNOの距離感は一気に縮まった。ソフトバンクの通信網を使った、ディズニーキャラクターの携帯電話が発売された。このようなエンターテインメント企業とキャリアの合従連衡をめぐる交渉は水面下では激しく進んでおり、今後、MVNOはますます注目されるビジネスモデルとなりそうだ。