電王戦は「でんおうせん」と読む。ニコニコ動画等を運営するドワンゴが主催するコンピューターとプロの将棋棋士が対決する団体形式の棋戦。日本将棋連盟に所属するプロ棋士複数名と、「ツツカナ」「ボナンザ」「GPS将棋」などと命名されたコンピューター将棋のプログラムが戦う。2013年春に行われた第2回電王戦(全5局)では、コンピューターが3勝1敗1引き分け(持将棋)と勝ち越し。将棋史ではじめて人間がコンピューターに敗北した。チェスと違い将棋は持ち駒を使えるために指し手の選択肢が多く、コンピューターは不利とされてきた。しかし、多数の指し手の良しあしを判断する評価関数が研究され、またハードウエア技術も進化したことから、一流プロ棋士を負かすにいたった。近年では人気棋戦となり、人とコンピューターがコンビを組んで戦う電王戦タッグマッチ、コンピューターに負けた棋士が再戦する電王戦リベンジマッチなどの棋戦が通年実施されている。