NHK BS-2で2007年4月から放送されたファンタジーアニメ。原作は上橋菜穂子の児童文学で、暗殺集団から王子の命を守るよう第二王妃から依頼された女用心棒バルサの逃避行を描く。「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」の神山健治監督による人間味あふれる演出が話題に。全国放送が可能なNHKという枠で、大河ドラマにも匹敵する重厚な人間模様を描いた本作は高い年齢層にも訴求した。同じ07年春には、アニメーターとして著名な磯光雄が初監督の「電脳コイル」がNHK教育テレビでスタート。近未来の日本を舞台に、ネット世界が目に見えるメガネをかけた子どもたちの生活を描いたアニメで、こちらも良作であった。いずれもNHKアニメの新たな可能性を開拓したと言える。