2008年10月4日に劇場公開された12分の短編アニメ。海面が上昇して「つみき」を積んだようになった家の水没部に老人がダイブし、先立たれた妻との人生を回想するという物語を、淡く彩色された絵本のような映像でつづる。09年2月にアメリカの第81回アカデミー賞短編アニメーション賞で邦画初のオスカーを獲得した。同外国語映画賞「おくりびと」(滝田洋二郎監督)との同時受賞ということで、新聞などで大きな話題になった。監督は映像制作会社ROBOT(代表作『ALWAYS 三丁目の夕日』)に所属する加藤久仁生。音楽と絵のみで「人生の総括」という、国境を超えた普遍性のあるテーマを詩的に描いた点が、受賞の大きな理由であろう。