2009年8月1日封切り。アニメ映画「時をかける少女」(06年)で高い評価を受けた細田守監督初のオリジナル長編として、大ヒット・ロングランとなった。「先輩の恋人の代役」という妙なきっかけで長野県上田市の陣内家と出会った高校生・健二が、世界の危機に遭遇。田舎の大家族とともにネット上の「仮想世界OZ」で敵に立ち向かうというユニークなストーリー。貞本義行が前作「時をかける少女」に引き続きキャラクターデザインを担当、「夏のイメージ」を大事にするなど、「時かけ」から継承した要素も多い。一方でネット社会という最新の状況を前提としつつ、「家族」という普遍的なテーマに取り組んだ細田守監督の姿勢は、今後の大きな発展性を予感させる。