Webで公開された連作短編アニメ「イヴの時間」(2010年3月劇場版公開)で知られる吉浦康裕監督による初のオリジナル長編映画。13年11月9日公開。物語の発端は、重力が上下逆さまに作用する世界から来た少女パテマと、空を忌み嫌う世界「アイガ」の少年エイジとの「ボーイ・ミーツ・ガール」。管理社会の手からパテマを守って繰り広げられる冒険活劇とともに、世界の謎が解き明かされていく。吉浦監督は、九州芸術工科大学(現:九州大学芸術工学部)で「技術と芸術の融合」を学んだデジタル時代の若手クリエイター(公開当時33歳)。「空に向かって転落する」というイメージをアニメーション独特の体感が伝わる表現で見事に描いた点が高く評価され、第17回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞した。