実写映像をトレスしてアニメーションに変換する「ロトスコープ技法」を使って話題となった、全13話のテレビアニメ。原作マンガは押見修造。監督はテレビシリーズ「蟲師」で知られる長濱博史。同題のボードレール作品に心酔する高校生が、想いを寄せていた同級生の女子の体操着を衝動のままに盗み、その行為を目撃した別の女子に脅迫される。原作の持つ生々しい味わいを再現する目的で、物語の舞台となった群馬県桐生市で、まず実写を撮影。その実景をもとに背景を描き、役者の演技を1枚ずつ線画に起こして動かし、アニメ作品に仕立て上げた。ロトスコープ自体は1910年代から存在する古典的な技法だが、結果として視聴者にインパクトのある映像ルック(ビジュアルイメージ)となり、さまざまな論議を呼んだ。