臼井儀人の人気マンガを原作とする劇場映画の第22作。怪しいマッサージ店に行った結果、ロボットになってしまった父ひろし。それは「父ゆれ同盟(父よ、勇気で立ち上がれ同盟)」の巨大な陰謀だった……というストーリーを縦軸にして、「父親とは何か」というアイデンティティーを、相も変わらぬオバカなアクションの中で追求する。劇団☆新感線の座付き作家で、テレビアニメ「天元突破グレンラガン」「キルラキル」でも人気の中島かずきが脚本、劇場版第6作「クレヨンしんちゃん 電撃! ブタのヒヅメ大作戦」(1998年)以来、制作進行や演出助手などとしてテレビ版、劇場版の「クレヨンしんちゃん」に関わってきた高橋渉が監督を担当。第10作「嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(2002年、原恵一監督)以来となる第18回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞した。興行収入も、これまで20億円突破は第1作、第2作のみで、第3作以後は10億円弱~15億円を推移していたが、本作はロングランとなって興収18億2000万円(14年8月時点)を記録するなど、ひさびさの高評価となった。