マンガはときに出来合いの作品を元ネタにして絵を描く。よく利用されがちなのは雑誌等の写真だが、他人のマンガを参考にする場合もある。2005年10月、講談社はマンガ家末次由紀の作品「エデンの花」の中に、井上雄彦の「スラムダンク」「リアル」などから構図を盗用したカットがあるとして、単行本を自主回収、作家のすべての作品を絶版にした。バスケットの試合シーンなどに類似性があるという理由だった。しかし、マンガの著作権という観点では、パロディーや「やおい」マンガとも絡んで、難しい問題を抱えているケースといえる。一方、作品の無断掲載によって逮捕に至った事件も起こっている。06年2月、ホームページで人気マンガを大量に配信したとして、サイト運営者ら3人が、著作権法違反の疑いで福岡県警に逮捕された。これは明らかに法に触れる行為であり論外である。