赤塚不二夫と言えば、「天才バカボン」「おそ松くん」「レッツラ・ゴン」などで、破壊的なギャグの世界を展開したマンガ家として知られる。ギャグの天才と称されたその赤塚が、2008年8月2日に肺炎のために亡くなった。72歳。1999年の末に吐血、食道がんであることが判明し、以降手術を受けて入退院を繰り返す。2002年からは意識不明の状態に陥り、寝たきりの生活となった。献身的に介護をしていた夫人も、心労のせいか、06年くも膜下出血のために先に急逝。ともに生前の人柄のよさを含めて追慕する関係者が多い。手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子・F・不二雄、そして赤塚不二夫と、トキワ荘の住人が次々と鬼籍に入る時代となった。また08年2月には「ストップ!にいちゃん」の関谷ひさし、3月には「フイチンさん」の上田トシコと、昭和30年代に一世を風靡(ふうび)した人たちが続けて亡くなっている。