スポーツを推進するための基本的な法律。超党派による議員立法で提出され、2011年6月に公布、同年8月に施行された。1961年に制定されたスポーツ振興法は、3年後の東京オリンピックを控えて施設整備や学校体育に主眼を置いた。これを半世紀ぶりに全面改正したもので、スポーツ施策の推進を国の責務と位置付けた。前文で「スポーツは世界共通の人類の文化である」とうたい、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利」と定めた。スポーツ行政はオリンピックが文部科学省、パラリンピックは厚生労働省など複数の省庁が管轄。それを一元化するスポーツ庁の創設については、附則で「検討、必要な措置を講ずる」と記すにとどめた。スポーツ基本法を土台に、スポーツ基本計画の策定に着手。女性スポーツの環境整備など課題は多く「新たなスポーツ文化の確立」を目指す。