北京オリンピックを席巻したジャマイカ短距離陣のパフォーマンス。男子100mで力を緩めてゴールしながら9秒69の世界新記録を樹立したウサイン・ボルトは、得意の200mでも、不滅といわれたマイケル・ジョンソン(アメリカ)の世界記録を塗り替え(19秒30)圧勝した。196cmと超大型のボルトは、4×100mリレーも世界新で快勝して3冠を達成した。女子も100mのメダルをジャマイカ勢が独占し、200mと400m障害でも金メダルを獲得。「スプリント王国」の座をアメリカから奪い取った。ジャマイカは1950年代以降すぐれた素材を輩出してきたが、オリンピックでは2位、3位が多く、金メダルは前回アテネ・オリンピックでの200mが初めて。前世界記録保持者のアサファ・パウエルら大型選手の強化に成功して別次元の強さを世界にアピールした。