スコットランド起源の投てき種目で、草創期は実際にハンマーを使用していた。現在は男子は重さ約7.26kg、女子は4kgの鉄球を長さ約1.2mのピアノ線につないだ鉄製のハンドルを握って振り回し、防護ネット内の直径2.135mのサークルから、フィールド上の約35度の範囲内に投げた投てきが有効になる。女子のオリンピック種目に加えられたのは2000年シドニー大会から。筋力だけでなくスピードとバランスが重要で、最高峰の投法である4回転ターンには極めて高度な技術が求められる。日本勢は1960年ローマ大会からオリンピック5大会連続で決勝に進出(68年メキシコ大会では4位)したほか、アジア大会では室伏重信が5連覇を果たしている得意種目。近年では、室伏の息子の室伏広治が2004年アテネ・オリンピックで金メダル獲得の偉業を達成し、08年北京大会でも5位入賞、12年ロンドン大会では銅メダルを獲得した。