助走して持った棒(ポール)の上の握りを高く持ち替えることなく、より高いバーを越えることを競う種目。使用する棒の材質や長さなどに制約がないため、材質の進化により飛躍的に記録が伸びた。大きく曲がって反発力がある現在のグラスファイバー製ポールでは、体操選手並みの空中感覚が要求される。1980年代に登場したセルゲイ・ブブカ(ウクライナ)が初めて6mを超え、屋外・室内両方の世界記録を計35回も更新した(屋外6m14、室内6m15)。室内の世界記録は2014年2月にルノー・ラビレニ(フランス)が6m16に更新。室内の女子は2000年シドニー大会からオリンピック種目になり、初めて5m突破を果たしたエレーナ・イシンバエワ(ロシア)がブブカに迫るカリスマ的な活躍を続けてきた。日本はかつて良質の竹を入手できたこともあって世界レベルを維持。1936年ベルリン・オリンピックで、2位、3位となり、健闘をたたえ合って銀と銅のメダルを分け合った西田修平と大江季雄の友情のメダルが名高い。