女子の短距離走選手のこと。2008年の北京オリンピックで日本女子選手として56年ぶりに100mに出場した福島千里が、日本女子短距離界を活性化させている。長身でスリムな福島は鋭いピッチ走法で100m11秒21、200m22秒89まで日本記録を向上させ、09年のアジア陸上競技選手権では圧倒的な強さで日本の女子選手として28年ぶりに100mの金メダルを獲得した。高校までは福島を寄せ付けなかった高橋萌木子が福島の急成長で発奮、日本チームはあと一息で世界大会の400mリレー決勝進出に手が届く水準になってきた。下地をつくったのは独自の指導理論で地方国立大学から好スプリンターを輩出した福島大学の川本和久監督。福島らを育てた北海道ACの中村裕之監督は冬場の室内で素速い動きを磨いて北国のハンディを克服した。