本塁打判定に限定されていたビデオ映像による判定の適用範囲が2014年シーズンから拡大され、ストライクかボールか、スイングしたかどうかなど一部を除いたほとんどのプレーが対象となった。監督には「チャレンジ」と呼ばれるビデオ利用の権利が与えられる。全米プロフットボールリーグ(NFL)の方式を参考にした。大リーグ機構の担当者がニューヨークの「リプレー指揮センター」で対象プレーを映像で確認し、最終的に判定する。審議を要求して判定が覆れば、2度目の要求ができる。要求は1試合で最大2度まで。10年にアーマンド・ガララーガ投手(デトロイト・タイガース)が、9回2死から審判員の判定ミスで完全試合達成を逃したことが契機となり、コミッショナーのバド・セリグが適用範囲拡大の検討を始めた。12年のマイナーの秋季リーグで試験導入され、1回のビデオ判定に平均1分40秒を要した。試合の長時間化を防ぐため迅速な運用が求められる。