海のF1といわれる世界最高のヨットレース。1851年ロンドン万国博覧会にちなんで開催されたレースで、アメリカ号が勝って獲得したカップをマッチレースで争奪する。出場チームは数十億円を投入、最新技術を駆使して全長20mを超える大型艇を設計建造。カップを保持する防衛艇と、挑戦艇決定シリーズを勝ち抜いた艇が対戦する。日本からはニッポンチャレンジが1992年、95年、2000年と3回続けて挑戦したが、いずれも挑戦艇決定シリーズの途中で敗退した。03年にスイス艇がニュージーランド艇からカップを奪取。スイス艇は07年、スペインのバレンシアで、ニュージーランド艇を下し、防衛に成功した。次回開催については、防衛艇の運営方針に、一部の挑戦艇が反対し、法廷に持ち込まれるなど不透明な状況となっていたが、アメリカ艇を挑戦艇とし、双方が巨大な多胴艇(マルチハル艇)を使用して、2010年2月にバレンシアで開催され、アメリカ艇が勝利した。