綱を2チームで引っ張り合う競技。紀元前からエジプトやヨーロッパ、アジアなど世界各地で行われてきた記録があり、競技としては紀元前500年ごろにギリシャで始まったとされる。1960年創設の国際綱引連盟(TWIF ; Tug of War International Federation)によりルールが統一され、綱は直径10~12.5cm、長さ33.5m以上と定められている。1チーム8人の合計体重により階級が分かれる。アウトドアとインドアがあり、アウトドアはスパイクのついた靴で芝のコートを使用する。選手はプラー(puller)と呼ばれ、最後尾のアンカー(anchor)はロープを1回だけ体に巻き付けて引っ張ることが許される。80年には日本綱引連盟が設立され、翌年から全日本選手権を開催。体重の軽い全日本軽量級選手権もある。各地で伝統行事としても行われている。ワールドゲームズでは第1回から採用されている。オリンピックでも1900年パリ・オリンピックから20年アントワープ・オリンピックまで正式種目として実施された。その後途絶えているが、2002年には国際綱引連盟が国際オリンピック委員会(IOC)加盟を果たしており、復活も期待されている。